いま災害が起きている・起きそうなときは、気象庁の防災情報とお住まいの自治体の情報を確認してください
備蓄・食料

災害で困るのは「トイレ」。携帯トイレは何回分いる? 量の目安と使い方

水や食べものは備えていても、トイレの備えをしていない家庭は少なくありません。

はっきり言います。トイレの備えは、水や食べものと同じくらい大事です。

食べることは少しのあいだ我慢できても、トイレは我慢できません。 この記事では、災害のときにトイレが使えなくなる理由と、携帯トイレがどれくらい必要か、使い方までをまとめました。

POINTポイント

携帯トイレの目安は「1人1日5回 × 人数 × 日数」。4人家族なら、最低3日分で60回分です。

この記事の目次
  1. 災害のとき、なぜトイレが使えなくなるの?
  2. トイレを我慢すると、体にも危険がある
  3. 携帯トイレは何回分いる?
  4. 携帯トイレの種類
  5. 使い方の基本
  6. いつ、どこに置いておく?
  7. よくある質問
  8. まとめ:トイレの備えは「今週の買い物リスト」に

災害のとき、なぜトイレが使えなくなるの?

神奈川県の資料では、次のような理由で、ふだんの水洗トイレが使えなくなることがあるとしています。

  • 断水して、水が流せない
  • 停電で、ポンプなどが止まる
  • 排水管や下水道がこわれて、水が出ても流せない

特に注意したいのが、マンションなどの集合住宅です。 排水管がこわれていることに気づかずに流すと、下の階で汚水があふれるおそれがあります。

「水が出るから大丈夫」とは限らないのが、災害のときのトイレです。

トイレを我慢すると、体にも危険がある

トイレが使えない、汚れていて行きたくない。 そんなとき、トイレに行く回数を減らそうとして、水を飲むのや食事を控えてしまう人がいます。

神奈川県の資料では、こうした我慢が、体調をくずしたり、エコノミークラス症候群などの健康被害につながったりするおそれがあるとしています。

国の防災情報のページでも、避難生活でトイレを気にして水分をとらずにいた人が、脱水症状になった例が紹介されています。

CAUTIONここに注意

トイレのために、水分や食事を控えるのはやめましょう。安心してトイレに行ける備えが、体を守ることにつながります。

携帯トイレは何回分いる?

1日にトイレに行く回数は、1人平均5回とされています。 神奈川県や東京都の資料では、この5回をもとに備蓄量を考えるよう案内しています。

計算式:5回 × 家族の人数 × 日数

家族の人数 3日分 7日分
1人 15回分 35回分
2人 30回分 70回分
3人 45回分 105回分
4人 60回分 140回分

神奈川県の資料では最低3日分、できれば7日分、埼玉県の資料では家族7日分以上を備えるよう勧めています。 家族の人数を入れるだけで計算できる備蓄量の計算で、わが家の量を確かめてください。

携帯トイレの種類

神奈川県の資料では、主に次の2つのタイプが紹介されています。

タイプ しくみ こんな人に向いている
吸水シートタイプ 便器に袋をつけ、シートで水分を吸い取る 準備の手間を少なくしたい人
凝固剤タイプ 便器に袋をつけ、粉の薬剤で固める まとめて多めに備えたい人

凝固剤には、消臭・除菌の効果があるものや、10〜15年の長期保管ができるものもあると紹介されています。 ホームセンターやインターネットで買うことができます。

使い方の基本

製品によって細かい手順はちがうので、買ったら一度、説明書を読んでおくことが大切です。 埼玉県の資料をもとにした、基本の流れは次のとおりです。

  1. 便器に、ふつうのゴミ袋を1枚かぶせる(便器を汚さないため)
  2. その上に、携帯トイレの袋をかぶせる
  3. 用を足したら、吸水シートや凝固剤で固める
  4. 袋の口をしっかりしばる
  5. ふたのできる容器などに入れて保管し、自治体が指定する方法で捨てる

便器に先にゴミ袋をかぶせておき、使うたびに携帯トイレの袋だけを取りかえると、水が床に落ちないと紹介されています。

POINTポイント

埼玉県の資料では、トイレの空間が安全で、便器が使える場合に携帯トイレを使うよう案内しています。地震のあとは、まずトイレの中が安全かを確認しましょう。

あわせて用意したいもの

  • トイレットペーパー
  • ウェットティッシュ、手指の消毒液(手を洗う水がないときのため)
  • 使い終わった袋を入れる、ふた付きのバケツや厚手のポリ袋
  • 夜のための、小さなライト

いつ、どこに置いておく?

携帯トイレは、トイレの近くにまとめて置いておくと、いざという時に迷いません。 一部は、持ち出し袋にも入れておくと、避難先や車の中でも使えます。

WITH KIDS子どもと一緒に

子どもと一緒に、一度「練習」しておきましょう。いざという時に初めて使うのとでは、まったくちがいます。

よくある質問

Q携帯トイレがないときは、どうすればいいですか?

身近なものを使って、応急のトイレを作る方法があります。神奈川県のページでは、その作り方を動画で紹介しています。ただ、いざという時に慌てないよう、携帯トイレを用意しておくのが安心です。

Q水が出るなら、トイレは流してもいいですか?

大きな地震のあとは、排水管がこわれている場合があります。特にマンションでは、管理会社や自治体から使ってよいと案内があるまで、流すのを控えたほうが安心です。

Q使ったあとの袋は、いつ捨てられますか?

自治体が指定する方法で捨てます。埼玉県の資料では、ごみが回収されるまで、ふた付きのゴミ箱や衣装ケースなど、密閉できる容器で保管するよう案内しています。

まとめ:トイレの備えは「今週の買い物リスト」に

  • 災害のときは、断水・停電・排水管の損傷で、水洗トイレが使えなくなることがある
  • トイレを我慢して水分をひかえると、体調をくずすおそれがある
  • 携帯トイレは 1人1日5回 × 人数 × 日数。最低3日分、できれば7日分
  • 買ったら一度、使い方を確認しておく

水や食べものに比べて、トイレは後回しにされがちです。 だからこそ、今週の買い物リストに「携帯トイレ」を入れてください。


出典:

わが家に必要な量は?家族の人数を入れるだけで、水・食事・トイレの備蓄量がわかります