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防災ニュース

防災庁が発足|国の「緊急要請」をわかりやすく解説。家庭でやることは5つ

2026年11月2日、国の新しい組織「防災庁」が発足しました。

同じ日に、防災大臣から国民のみなさんに向けて「事前防災徹底のための緊急要請」が出されています。

これは、国から私たち一人ひとりへの、はっきりしたメッセージです。 「国の力だけでは、あなたを守りきれない。だから、自分で備えてほしい」。

この記事では、防災庁がどんな組織なのか、そして要請で家庭に何が求められているのかを、わかりやすくまとめました。 読み終えたら、5つのうち一つを、今日中に実行してください。

POINTポイント

今回の要請は、特定の災害が迫っているから出されたものではありません。内閣広報官は、呼びかけの理由は「防災庁が発足する日だから」だと説明しています。

この記事の目次
  1. 防災庁ってどんな組織?
  2. 「緊急要請」は、誰に何を求めている?
  3. 家庭に求められている5つのこと
  4. 企業で災害対策をしている私が伝えたいこと
  5. よくある質問
  6. まとめ:まずは「必要な量を知る」ことから

防災庁ってどんな組織?

防災庁は、**災害対応の「司令塔」**として国が新しく作った組織です。 これまで内閣府の中にあった「防災担当」をもとに、組織を大きくして生まれ変わりました。

項目 内容
発足日 2026年(令和8年)11月2日
置かれる場所 内閣(内閣総理大臣がトップ)
担当の大臣 防災大臣
目指すこと 大きな災害でも、国民の命・体・財産を守り抜くこと

防災庁は、災害が起きる前の備えから、起きたときの対応、そのあとの復旧・復興までを、一つの組織として通して受け持つとしています。

防災庁が大切にしている4つの考え方

防災庁は、発足にあたって次の4つの考え方(基本理念)を示しています。

  1. 事前防災:ふだんから、災害を防ぐ力・対応する力を高める
  2. 発災時:命と人権を守ることを最優先にして、被害をできるだけ小さくする
  3. 発災後:国や社会の働きを止めず、早く復旧し、より良い形で復興する
  4. 教訓を次へ:過去の災害から学び、これからの備えにつなげる

「緊急要請」は、誰に何を求めている?

緊急要請は、国民だけでなく、自治体や国の省庁にも向けて出されています。

宛先 主な内容
国民のみなさん 家の耐震化、備蓄、避難場所の確認など5つ(このあと解説します)
都道府県・市町村 防災に関わる人材の育成、避難所の環境の改善、個別避難計画づくり、帰宅困難者対策 など
国の各省庁 自分たちの災害時の計画(BCP)の見直し、所管する企業や団体への備えの呼びかけ など

国民向けの要請には、次のような一文があります。

国難級の災害では、行政だけによる対応には限界がある

だからこそ、「自らの命は自らが守る」ことが必要だと呼びかけています。

家庭に求められている5つのこと

ここからは、国民向けの要請の5つの項目を、順番に見ていきます。

1. 家の耐震診断・耐震化、家具の固定

昭和56年(1981年)以前に建てられた家は、耐震診断を受けるよう求めています。 工事の費用が大きいときは、寝室やリビングなど一部だけでも補強して、家の中に安全な場所をつくる方法もあると書かれています。

また、要請では「固定していない家具は必ず倒れると思って」と強い言葉で注意をうながしています。 家が無事でも、倒れた家具の下敷きになって命を落としたり、大けがをしたりすることがあるためです。

POINTポイント

まずは寝室から見直してみましょう。寝ている場所に、背の高い家具が倒れてこないかを確認するだけでも、大きな一歩です。

2. 水・食料・携帯トイレの備蓄

  • 水と食料は最低3日分、できれば1週間分
  • 飲み水は、料理に使う分もふくめて1人1日3リットル
  • 携帯トイレ、ティッシュ、トイレットペーパーなどの生活用品も

さらに、ふだん使っているものを多めに買っておき、使ったら買い足す習慣をつけるよう呼びかけています。

わが家にどれくらい必要かは、備蓄量の計算で家族の人数を入れるとすぐにわかります。

家族の人数 飲み水(3日分) 飲み水(1週間分)
1人 9リットル 21リットル
2人 18リットル 42リットル
4人 36リットル 84リットル

3. ハザードマップ、避難場所、避難経路の確認

「揺れやすさマップ」や「津波ハザードマップ」などで、自分の家や職場にどんな危険があるかを知っておくよう求めています。 あわせて、避難場所と、そこまでの道も確認しておきましょう。

ハザードマップは、国土交通省のハザードマップポータルサイトや、お住まいの自治体のホームページで見ることができます。

4. 非常持ち出し品の準備

避難生活で「すぐに必要になるもの」「ないと困るもの」を考えて、リュックなどにまとめ、玄関など持ち出しやすい場所に置いておくよう呼びかけています。

何を入れるかは、防災チェックリストで確認してください。

WITH KIDS子どもと一緒に

「おうちのリュックには何が入ってるかな?」と、子どもと一緒に中身を確認すると、いざという時にも落ち着いて行動しやすくなります。

5. 防災訓練への参加

地域の防災訓練に参加して、避難や安否確認、炊き出し、簡易トイレの使い方などを実際に体験しておくことを勧めています。 災害のときに、ご近所同士で助け合える関係をつくっておくことも大切だとしています。

企業で災害対策をしている私が伝えたいこと

私はふだん、企業で災害対策の仕事をしています。

今回の要請でいちばん大事なのは、国自身が「行政だけによる対応には限界がある」と書いたことです。 要請には「大災害では、すぐに助けが来るとは限りません」とも書かれています。

助けを待つのではなく、助けが来るまで自分たちで持ちこたえる。 これが、これからの日本の防災の基本です。

公的な支えは欠かせません。けれど、メガネや毎日の薬、ペットのごはんのように、一人ひとりに合ったものまで、国がすべて用意することはできません。 自分に必要なものを知っているのは、自分だけです。だから、自分で用意するしかありません。

そして、私たち一人ひとりが自分の身を守れれば、自衛隊や消防、警察は、本当に助けが必要な人のもとへ向かうことができます。 備えることは、家族を守ることであり、この国を守ることでもあります。

防災庁ができた今日を、わが家の備えを始める日にしてください。

よくある質問

Q「緊急要請」が出たのは、大きな災害が近いからですか?

いいえ。内閣広報官は、呼びかけの理由は防災庁が発足する日だからで、それ以外の理由はないと説明しています。SNSなどで不安をあおる情報を見かけても、慌てずに公式の情報を確認しましょう。

Q今すぐ、まとめて買いそろえたほうがいいですか?

一度に大量に買う必要はありません。要請でも、ふだん使っているものを少し多めに買い、使ったら買い足す方法が勧められています。

Q家が昭和56年以前に建てられたかどうか、わかりません。

建物の登記の書類などで確認できます。わからないときや、耐震診断について知りたいときは、お住まいの自治体の窓口に相談してみてください。

Q防災庁ができて、私たちの生活で何か手続きは必要ですか?

今回の要請は、備えを呼びかけるものです。国民が新しく手続きをする必要があるとは書かれていません。

まとめ:まずは「必要な量を知る」ことから

  • 2026年11月2日、災害対応の司令塔として防災庁が発足しました
  • 同じ日に、国民・自治体・省庁に向けて「事前防災徹底のための緊急要請」が出されました
  • 家庭に求められているのは、耐震化と家具の固定/備蓄/ハザードマップの確認/持ち出し品の準備/防災訓練への参加の5つです
  • 特定の災害が迫っているから出されたものではありません。けれど、備えなくていい理由にはなりません

5つのことを「今日・今週・今月」に分けて、どの順番で進めればいいかは、次の記事でくわしくまとめています。

今日やることは一つです。備蓄量の計算で、わが家に必要な水と食事の量を確かめてください。


出典:

わが家に必要な量は?家族の人数を入れるだけで、水・食事・トイレの備蓄量がわかります