非常用持ち出し袋の中身リスト|国のチェックリストをもとに「まず入れるもの」から順番に

「持ち出し袋を用意しなきゃ」と思って、チェックリストを見たら、項目の多さに驚いた——そんな経験はありませんか?
この記事では、首相官邸のサイトで公開されている、内閣府が監修した「災害の『備え』チェックリスト」をもとに、持ち出し袋の中身を入れる順番に並べ直しました。
全部を一度にそろえる必要はありません。ただし、今日、始めてください。家にあるものから、まずは一つ。
POINTポイント
持ち出し袋は「家にあるもので作る → 足りないものを買い足す → 家族に合わせて足す」の順番で進めると、むだなく続けられます。
この記事の目次
そもそも、持ち出し袋は何のため?
持ち出し袋は、避難するときに、すぐ持って出るための袋です。
防災庁が2026年11月2日に出した「緊急要請」でも、避難生活で「すぐに必要になるもの」「ないと困るもの」をリュックなどにまとめ、玄関など持ち出しやすい場所に置いておくよう呼びかけています。
家にとどまる場合の「備蓄」(水や食料を多めに置いておくこと)とは、役割がちがいます。
| 持ち出し袋 | 家の備蓄 | |
|---|---|---|
| 使う場面 | 避難するとき | 家で過ごすとき |
| 置き場所 | 玄関など、すぐ持ち出せる場所 | 家の中 |
| 量の考え方 | 持って歩ける量 | 最低3日分、できれば1週間分 |
家の備蓄の量は、備蓄量の計算で確認できます。
ステップ1:まず、家にあるもので作る(今日)
使っていないリュックを一つ用意して、家にあるものから入れていきましょう。国のチェックリストにある項目のうち、多くの家庭にありそうなものです。
- 水
- 食べもの(レトルト食品、ビスケット、チョコなど)
- 懐中電灯
- 携帯の充電器(モバイルバッテリー)
- 常備薬、お薬手帳のコピー
- タオル、軍手
- マスク、ウェットティッシュ
- 歯ブラシ・歯みがき粉
- 衣類・下着
- ペン・ノート
リュックに入れてみると、「これが足りない」が自然に見えてきます。それが、次のステップの買い物リストになります。
ステップ2:足りないものを買い足す(今週〜今月)
国のチェックリストには、ふだんの家にはないことが多いものも載っています。足りないものから、少しずつ買い足しましょう。
| もの | ポイント |
|---|---|
| 携帯ラジオ | チェックリストでは、手回し充電式が便利とされています |
| 予備の電池 | 懐中電灯やラジオに合ったもの |
| 救急用品 | ばんそうこう、包帯、消毒液など |
| 携帯用トイレ | 避難先でも使えます(→携帯トイレの記事) |
| 防災用ヘルメット・防災ずきん | 頭を守るため |
| レインウェア | 雨の中の避難や、寒さ対策に |
| ひもなしの靴 | すぐにはけるもの |
| 使い捨てカイロ、ブランケット | 寒さ対策に(→冬の停電の記事) |
| 手指の消毒用アルコール、体温計、石けん | 感染症の対策に |
| マッチ・ろうそく | チェックリストに掲載されています |
POINTポイント
「防災セット」として一式そろったものを買う方法もあります。家にあるものと重なる分はむだになりやすいので、まずは手持ちで作ってから、足りない分を見比べると選びやすくなります。
ステップ3:家族に合わせて足す
国のチェックリストには、子ども・女性・高齢者のための備えが、別に分けて載っています。家族に合わせて、必要なものを足しましょう。
子どもがいる家庭
粉ミルク(アレルギー用を含む)または液体ミルク、使い捨て哺乳瓶、離乳食、子ども用の紙おむつ、おしりふき、携帯用のおしり洗浄機、携帯のスプーンやフォーク、ネックライト、抱っこひも、子どもの靴
(→子どもと防災の記事)
女性の備え
生理用品、おりものシート、サニタリーショーツ、中身の見えないごみ袋、防犯ブザーまたはホイッスル
(→女性の防災の記事)
高齢の家族がいる家庭
大人用の紙パンツ、吸水パッド、介護食、杖、入れ歯・入れ歯用の洗浄液、補聴器、持病の薬、お薬手帳のコピー、デリケートゾーンの洗浄剤
CAUTIONここに注意
メガネ、補聴器、入れ歯、毎日の薬など「その人にしか合わないもの」は、災害のときに代わりを見つけるのがむずかしいものです。予備を持ち出し袋に入れておきましょう。
ペットがいる家庭
フードと水、療法食や薬、キャリーなどを、ペット用に分けて用意しておきましょう(→ペットの防災の記事)。
ステップ4:「一緒に持ち出すもの」を決めておく
チェックリストには、貴重品として、通帳、現金、パスポート、運転免許証、病院の診察券、マイナンバーカードなどが挙げられています。
これらは、ふだん持ち出し袋に入れっぱなしにはしにくいものです。 **「避難するときは、これも持って出る」**と決めて、置き場所を家族で共有しておきましょう。
ステップ5:置き場所を決めて、家族に伝える
- 置き場所は玄関など、持ち出しやすい場所
- 家族全員が、どこにあるか知っていること
- 実際に背負ってみて、持って歩ける重さかを確かめる
重すぎて持ち出せなければ、意味がありません。重いときは、家族で分けて持つなど、中身を見直しましょう。
WITH KIDS子どもと一緒に
子どもと一緒に背負ってみると、「重いね」「これはいるかな?」と、自然に防災の話ができます。
よくある質問
Q全部そろえるのに、どれくらいお金がかかりますか?
家にあるものを使えば、最初はほとんどお金をかけずに始められます。足りないものを、毎月の買い物で少しずつ買い足していけば大丈夫です。
Q食べものの賞味期限が心配です。
ふだん食べているものを入れておき、期限が近づいたら食べて入れかえてください。国の要請でも、使ったら補充する習慣が勧められています。
Q家族一人に一つ必要ですか?
量が多くなると一人では持ちきれないため、家族で分けて持つと安心です。子ども用には、軽い小さなリュックを用意してあげるとよいでしょう。
まとめ:今日、リュックを一つ出してみよう
| ステップ | やること |
|---|---|
| 1 | 家にあるもので作る(今日) |
| 2 | 足りないものを買い足す(今週〜今月) |
| 3 | 子ども・女性・高齢者・ペットなど、家族に合わせて足す |
| 4 | 一緒に持ち出す貴重品を決めておく |
| 5 | 玄関などに置いて、家族に伝える |
今日、使っていないリュックを一つ出して、水と懐中電灯を入れてください。 それだけで、持ち出し袋づくりは始まっています。
防災チェックリストを開けば、チェックを入れながら、そろったものを確認できます。
出典: